PC12細胞から変異源処理によって細胞内シグナル伝達系に突然変異をもった特殊な神経細胞であるPC12m3細胞を開発した。PC12m3細胞は薬剤や様々な物理刺激に鋭敏に反応するので、抵抗性を示す細胞を見つけPC12m321細胞と命名した。PC12m321細胞はPI3Kに突然変異をもっていた。PI3Kは主としてインスリンによって活性化し、Aktを介してサバイバルの上昇や長寿遺伝子の活性化に働いている。PC12m3細胞に100 mAの電気刺激を30分与えたところ、増殖因子によるAkt活性を大きく抑制した。これは、電気刺激がAkt活性の抑制を介して長寿遺伝子FOXOの活性化に働くことを示している。
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