Force platform上で足圧中心(CoP)をanteroposterior方向へ周期的に動く目標へ合わせる課題を行い,若年者と中高年者で比較した。目標へ追随する正確性を位相コヒーレンス(λ)とCoPの瞬時振幅の平均値(G)ならびにこれらの変動係数で評価した。若年者と比較して中高年者はλおよびGが有意に小さく,変動係数が大きかった。中高年者では反応速度の低下により迅速に調節できず,前後方向の安定性限界が縮小していると推察された。λとGおよびこれらの変動係数を用いて若年者と中高年者を判別する関数を提案した。本手法は加齢に伴うバランス能力を評価する上で有用な指標になり得ると考えられた。
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