研究課題/領域番号 |
26560326
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
諸隈 誠一 九州大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (50380639)
|
研究分担者 |
福嶋 恒太郎 九州大学, 大学病院, 講師 (40304779)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 胎児 / 行動 / 発達 |
研究実績の概要 |
発達障害は、近年その数が急増し社会問題化している。発症原因の多くは胎児期にあることが、疫学研究、動物実験により指摘されている。しかしながら、ヒトの発達障害に関する研究は主として幼児期以降に行われており、胎児を対象とした行動生理学的研究はこれまで報告されていない。本研究では、胎児期の行動観察による定量的指標を作成し、生後発達との関連さらには発達障害につながる行動特性を明らかにすることを目的としている。 平成26年度には、研究への協力の同意を文書で得られた症例約50例において胎児期の眼球運動、口唇運動の観察を行った。現在、次の4項目について解析を行っている。a. 眼球運動期、無眼球運動期の持続時間、b. 眼球運動期に出現した眼球運動の累積度数、c. 眼球運動の上下、左右、斜め方向への運動数の全眼球運動数に占める割合、d. 口唇運動の頻度、リズム、眼球運動期との関連性。 また、胎児の姿勢制御に関して、チルト台を用いて母体を立位から仰臥位まで変化させることで、胎児の姿勢変化および運動に関して3例からデータ採取を行った。今後症例数を増やし解析を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
胎児期に行う観察項目として6項目、症例数は各々50例を予定している。本年度においてすでに1項目で50例の観察を行っているが、その他の項目では症例数が不足しており、この点において達成度としてはやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
予定している、胎児の観察項目は6項目あり症例数は各々50例を予定している。1項目については、研究目的を達成しつつある。その他の項目について症例数を増やし、解析を同時にすすめていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
解析および解析に用いるソフトウェアを開発するための人件費が、予定より減額したこと、研究の進捗がやや遅れたことによる物品購入費の減額が次年度使用額が生じた理由である。
|
次年度使用額の使用計画 |
研究の進捗にともない物品購入を行い、解析のために人件費の使用を行っていく予定である。
|