本研究は,運動によるメンタルヘルスの向上に関係していると考えられるタンパク質や神経伝達物質に着目し,骨格筋と脳内にてどのように作用するかを明らかにすることが目的である.平成27年度は,行動実験による情動の評価を中心に実験を行った.雄性ラットの後肢筋を対象に,電気刺激による一過性の局所筋収縮モデルを作成した.収縮負荷後,ランウェイテスト,及び明暗BOXテストにより不安感様の評価をおこない,局所の筋収縮が情動に及ぼす影響を検討した. さらに,軽度のダウンヒルトレーニングモデルが脳内におけるBDNF濃度に及ぼす影響についても検討した.現在,これらの追加実験と解析を進めている.
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