本研究では,空力特性の重要性が高いスキーのダウンヒル競技を対象として,格子ボルツマン法を用いた数値流体解析により,クラウチング姿勢におけると全抗力の関係を解析した.さらに,数値流体解析によりダウンヒルレーサー周りの流れを可視化し,その渦構造を検討した.その結果, ダウンヒルレーサーの全抗力は、流速15 m/s時が27.0 N,40 m/sが185.8 Nとなっていた.また,流れ場の可視化により,流速40 m/sにおけるダウンヒルレーサーの大きな抗力の,主な発生部位は、頭部,上腕部,下腿部,大腿部(含む臀部)であると考えられた.
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