研究課題/領域番号 |
26560346
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
塩野谷 明 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50187332)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | チェアスキー / 重心回りトルク / 自動生成 / 基盤開発 |
研究実績の概要 |
本研究はスキー回転運動で重要となる重心回りトルクを自動生成する機構を開発し,それを用いた新しいコンセプトのチェアスキーを開発するものである.この研究成果によって,チェアスキーは障がい者だけのスポーツに留まらず多くの人を対象としたスポーツに変容し,チェアスキー人口の増大からチェアスキーの価格低減が図られるという好循環が期待できるものである.研究開始時,機構的に容易で回転操作性も向上すると考えていたとおり,研究初年度の実験システムを用いた実験ではそれらの見解が証明できたが,当該年度チェアスキーを作製するに当たり以下のあらたな課題が発生した.①当初考えていたチェアスキーの座面を動かすジョイント機構の搭載がむずかしい②座面を動かすことが,チェアスキー熟練者には大きな問題とはならないが,初心者にはむずかしい.そのため当該年度は,コンセプトデザインを見直し,①受動型スキーロボットの回転機構の追加②重心回りトルク自動生成を行うスタビライザー搭載型チェアスキーを基盤として再設計した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度チェアスキーを作製するに当たり発生した①当初考えていた,チェアスキーの座面を動かすジョイント機構の搭載がむずかしいこと②座面を動かすことが,チェアスキー熟練者には大きな問題とはならないが,初心者にはむずかしいことに対応するため,コンセプトデザインを見直し,①受動型スキーロボットの回転機構の追加②重心回りトルク自動生成を行うスタビライザー搭載型チェアスキーを基盤として再設計したことが遅れの大きな理由である.また,昨年度の実績報告書で述べた連携企業が,チェアスキーの製造を行っていなかったため,別企業との連携を諮ったが,当該企業が離れた立地であったため,密な打ち合わせができず研究の遅れを挽回するには至らなかった.
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今後の研究の推進方策 |
チェアスキーの基本コンセプトの見直しによる研究進捗の遅れから,当該年度(研究2年目)中の基盤モデル完成には至らなかった.そのため研究3年目(最終年度)は,基盤モデルの完成を早い段階で行う.そのため前年度の反省を受け,企業連携のやり方を変更,チェアスキーならびに搭載機構の基盤・部材を大学が立地する近郊企業より確保し,大学で基盤モデルの試作機を作製,それに基づき再度選定する連携企業と協力しチェアスキーの基盤モデルを開発していく.すでに,当該年度(研究2年目)中にチェアスキーおよび搭載機構の基盤づくり,部材調達を行っていることから,最終年度に研究の遅れを十分に挽回できる.その上で,12月以降従来のチェアスキーとの操作性の比較・検証を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度チェアスキーを作製するに当たり発生した①当初考えていた,チェアスキーの座面を動かすジョイント機構の搭載がむずかしいこと②座面を動かすことが,チェアスキー熟練者には大きな問題とはならないが,初心者にはむずかしいことに対応するため,コンセプトデザインを見直し,①受動型スキーロボットの回転機構の追加②重心回りトルク自動生成を行うスタビライザー搭載型チェアスキーを基盤として再設計したことが研究の遅れを招き,さらにチェアスキーの基盤モデルの開発に至らなかったことが大きな理由である.
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次年度使用額の使用計画 |
研究3年目は,チェアスキーならびに搭載機構の基盤・部材を大学が立地する近郊企業より確保し,大学で基盤モデルの試作機を作製した上で,それに基づき再度選定した連携企業と協力しチェアスキー基盤モデルを開発・完成させる計画である.次年度使用額は,①チェアスキーならびに搭載機構の基盤・部材の確保と試作機の作製,②試作機に基づく基盤モデルの作製,③従来型チェアスキーとの操作性比較実験等に使用する.
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