小型・軽量の力覚センサーを埋め込んだセンサーボールを開発し、投球中の指とボール間に働く力の特性を明らかにすることを目的とした。ボール法線方向に働く第2指および第3指の最大値は、肩関節最大外旋位時付近で50~100 Nを示した。また、ボールリリース10 ms前には第2峰を示すものもいた。この第2峰は、指の近位方向に働く力のピークやボールが手掌内を転がり始める時刻と一致していた。このわずか10 msの間にボールの転がり具合を調整することでボールの投射方向、速度、回転を調整していることが示唆された。また、発揮力のスパート時刻、最大値、指間の発揮力の差には個人差があることも明らかとなった。
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