骨格筋へのメカニカルストレスは筋肥大や筋細胞の増殖には有効な刺激であるものの、損傷筋への負荷は更なる損傷を引き起こすリスクとなる可能性がある。そこで本研究では、全身振動による加速度変化が筋損傷からの治癒を改善することができるのか検討を行った。成熟ラットのヒラメ筋にカルジオトキシンを注入し、14日目までの期間、全身振動による介入を行った。その結果、介入群では7日目にはPax7陽性の筋衛星細胞数が増加し、14日目ではジストロフィンが周辺局在する成熟筋線維のサイズ増加が認められた。以上から、アクセラレーション刺激はサテライト細胞の増加を誘発することで筋再生の立ち上がりを早めることが示唆された。
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