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2014 年度 実施状況報告書

認知・脳機能を基盤とした大学生のインターネット依存と留年・休学予防プログラム作成

研究課題

研究課題/領域番号 26560382
研究機関神戸大学

研究代表者

池田 英二  神戸大学, 保健管理センター, 助教 (20420672)

研究分担者 平安 良雄  横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70244324)
塩崎 一昌  横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (50381489)
高橋 健太郎  神戸大学, 保健管理センター, 助教 (30379367)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードインターネット依存 / 大学生 / 学校保健 / ストレスコーピング
研究実績の概要

過度のネット利用は、大学生の修学や生活に悪影響を及ぼしているのは間違いなく、ネット依存対策は喫緊の課題である。そこで、平成26年度では、まず、重点的に対処が必要な群を特定することを目的とし、本学学部生における依存度の学部、学年、性別による差異、特に学年の進行による依存者数の変化を検討した。対象者は平成24年度から平成26年度に神戸大学に入学した学部生全員とした。定期健診時に調査票を配布し、健診終了時に提出してもらった。インターネット依存の評価にはYoung’s Diagnostic Questionnaire (YDQ) を日本語訳したものを用い、8項目のうち、5項目以上に「はい」と回答した者を依存とした。また、調査票には学籍番号と性別も明記してもらった。解析には学部と性別で層化したうえで、新入生と在校生における依存者の割合をMantel-Haenszel 検定にて検討した。対象者への説明は書面にて行い、また、同意取得は回答済み調査票の提出をもって行った。なお、本研究は、神戸大学医学倫理委員会の承認を得て実施した。有効回答数は4,409名であり、対象者の約53%であった。Mantel-Haenszel 検定に先立って実施したBreslow-Day検定により、学部、性別によりオッズ比は異なることが示された。男子の工、医、理、経済、法、発達の各学部および女子の発達、農、国際文化の各学部で在校生での依存者の率が有意に高かった。26年度の結果から、インターネット依存者は学年の進行につれて増加することが考えられるが、性別や学部によってその率は異なるため、依存予防には学部特性などを考慮する必要があると思われた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初予定していた全学生を対象にしたネット依存度とストレス対処法(ストレスコーピング)のアンケート調査は、経年変化を見る必要性がある事から、4回生を除き全学部生対象に実施したが、心理学的、脳機能的、行動学的な評価が実施できなかったため遅れていると判定した。

今後の研究の推進方策

本年度はインターネットの依存度とストレスコーピングの調査2年目であり、同一人物での経年変化を把握するとともに、例数を増やすため、横浜市立大大学においても同一の調査を開始する。
当初予定の詳細検討に関しては、検査所要時間を考えて、心理学的評価として、情動認知パターンの評価(表情と音声から相手の感情を識別する課題)、質問紙によるパーソナリティー評価 (Temperament and Character Inventory等)を行う。また、脳機能評価については、情動認知課題中の前頭前野を中心とした脳血流評価を、侵襲性が全くない近赤外線分光装置(NIRS)を用いて行う。また、情動課題の際の注視点もアイトラッカーにて評価する。行動学的評価は、アンケートにかかる費用が当初の予測よりも大幅に増加したため、アクチグラムの簡易的な装置で実施したい。また、プログラムは、薬物依存の認知行動療法的プログラムを参考に作成を開始する。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していたアイトラッカーの購入が、研究の進捗が予想より遅く出来なかったため。

次年度使用額の使用計画

アンケート調査にかかる謝金、アイトラッカーの購入を来年度配分額と合算して使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大学生におけるインターネット依存の学年による差異について2014

    • 著者名/発表者名
      池田 英二, 高橋 健太郎, 飛松 崇子, 藤平 和弘, 竹迫 大伸, 清水 光恵, 小林 俊三, 馬場 久光
    • 学会等名
      第26回日本依存精神病学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-10-03 – 2014-10-03

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公開日: 2016-05-27  

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