研究課題/領域番号 |
26560398
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
志内 哲也 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (70372729)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | レプチン / 視床下部 / 運動 |
研究実績の概要 |
視床下部は摂食行動を司るとともに,生体内のエネルギー代謝をコントロールする中枢神経系として知られている。しかしながら、視床下部性代謝調節に対する運動の影響に関しては不明な点が多い。そこで本研究では、マウス視床下部におけるレプチン感受性に対するトレッドミル走運動の影響について調査した。 15m/minの速度で45分のトレッドミル走運動を行ったマウスにレプチンを腹腔内投与し、45分後に脳サンプルを採取した。ウエスタンブロット法で視床下部腹内側基底部(MBH)におけるSTAT3のリン酸化を検出すると、運動によりSTAT3のリン酸化が増強する結果を得た。また、レプチンを脳室内投与した場合では、STAT3だけでなくERKのリン感化にも増強効果が見られた。これはMBHにおけるレプチン感受性の亢進を示唆する。 一方、運動による覚醒効果に視床下部で産生される神経ペプチドであるオレキシンが関与する可能性が考えられる。そこで、運動前にオレキシン受容体の拮抗薬を脳室内に投与しておくと,上述した運動によるレプチン感受性増強効果は見られなくなった.さらに、オレキシンをマウス側脳室内に投与した45分後に、レプチンを腹腔内に投与すると、運動による効果と同様に、MBHにおけるSTAT3のリン酸化が増強した。 以上より、MBHにおけるレプチン感受性は、短時間のトレッドミル走運動により増強することが明らかとなった。この一部にはオレキシンが関与することが示唆される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アイソトープを用いた実験が施設の関係で実施できていない。 また、カプサイシンを用いた求心性神経の機能欠失実験において、至適カプサイシン濃度の決定に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
アイソトープを用いた実験の代替法を取り入れ、早急に実験を進める。また、高脂肪食摂取によりレプチン抵抗性を引き起こしたマウスを作製し、運動によるMBHレプチン感受性増強において、同様のメカニズムが働いているのかについて調べる。
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次年度使用額が生じた理由 |
すでに使用していた試薬などで追加購入が少なく、また、予定していた実験が施設の関係で延期になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
予定していた実験の代替実験を新規に立ち上げて行うため、大きな費用が生じる。そこで、当該年度の予算を次年度へ繰り越して使用する。
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