本研究は、持久的運動後の視床下部におけるレプチン感受性の変化と、そのメカニズムについて検討した。トレッドミル走運動後にレプチンを投与すると、視床下部におけるSTAT3のリン酸化が増強した。また、免疫組織化学染色を用いた解析により、某神経ペプチドを産生する視床下部ニューロンの活性化が、トレッドミル走運動により増加することを認めた。その神経ペプチド受容体阻害薬をトレッドミル走運動前にマウス脳室内に投与しておくと、視床下部におけるSTAT3リン酸化の増強が見られなくなったことから、運動後のレプチン感受性増強には、その視床下部ニューロンの活性化が原因であることが示唆される。
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