本研究は、幼児を対象に、室内空間への工夫により日常の身体活動量を増加させる環境作りを、3軸加速度センサ搭載の活動量計を用いて定量評価することを目的として行われた。初年度は、幼児の基本的な動作特性を三次元動作解析により評価し、成人との比較を行った。次年度は、実験住居を用い、室内にマット、バランスディスク、ステップ台を設置することが、幼児の身体活動量に及ぼす影響を検討した。最終年度は、実際の保育環境で、前年度と同様の調査を行い、幼児の年齢および性の観点から検討した。本研究により、室内空間に工夫を施すことが、自然に身体活動量を増加させるだけでなく、多様な動きを誘発する要因になる可能性が示された。
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