本研究では、これまで注目されてこなかった身体接触を伴うスポーツ(コンタクトスポーツ)が、心の発育・発達に与える効果を明らかにすることを目的とし、成人期を迎えた大学生を対象としてその調査を行った。 作成した質問紙を用いて、アスリートを対象として調査を行ったところ、コンタクトスポーツグループにおいて同情(痛み)や情動的共感の心理面に与える影響は見ることはできなかった。一方で、「攻撃性」が非コンタクトスポーツグループよりも高い傾向にあった。本研究の成績では、コンタクトスポーツグループには、攻撃性の高い心理パターンを示す傾向がみられ、身体接触を伴うスポーツが攻撃性を高める可能性が推察された。
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