研究課題
ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)は卵巣がんや乳がんなどで過剰発現が認められ、がん患者の予後の不良と強い相関がある。近年、HER2の細胞内取り込み誘導が有望な抗がん治療法として注目されている。なぜならば、細胞内取り込みにより細胞膜上の受容体発現量を抑制することでがんの悪性化に関わるHER2シグナルを抑えられるためである。本研究では、近年申請者が開発した蛍光プローブの応用を基に、従来の手法では困難であった受容体取り込み作用薬の効率的な探索を実現するハイスループットスクリーニング手法を構築した。本手法を用いて約15万種類の低分子化合物についてスクリーニングを実施した結果、HER2のダウンレギュレーションを誘導する化合物を特定した。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通り研究が進捗しているため。
平成26年度における研究目標を順調に達成し、特に問題も生じていないため、平成27年度は当初の計画通り研究を推進していく。
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