本研究では、これまで被災地で行なってきた「哲学的対話実践」の意義を「哲学プラクティス」の文脈の中で理論的に基礎付ける作業を行なうとともに、その「哲学的対話実践」の批判的検証を行なった。具体的には、海外の「哲学カウンセリング」や「哲学プラクティス」の最新の文献を丁寧に分析し、被災地で行なってきた「哲学的対話実践」の活動の意味を理論的に基礎づける作業について一定の成果を得ることができた。また、「てつがくカフェ」を仙台市内を中心に30回、その他の地域で18回、全体で48回開催し、予想以上の成果を得た。さらに関連学会などで成果発表およびWSを企画開催し、多くの参加者とともに貴重な対話の場をひらいた。
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