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2016 年度 実績報告書

日本のカトリック教会による移住・移動者支援の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 26580010
研究機関関西学院大学

研究代表者

白波瀬 達也  関西学院大学, 社会学部, 准教授 (40612924)

研究分担者 高橋 典史  東洋大学, 社会学部, 准教授 (50633517)
星野 壮  大正大学, 文学部, 非常勤講師 (60725381)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードカトリック / 移住者 / 移民 / 多文化共生
研究実績の概要

2016年度は日本で最も移住・移動者と接点をもった宗教組織であるカトリック教会を「支援の担い手」としてどのような特性を備えているのか、実地調査で明らかにすることができた。日本カトリック中央協議会という教団の移住・移動者支援の方針を把握するだけでなく、各々の教区でどのような支援を実施しているのか、網羅的に調査した。その結果、移住・移動者との関わり(支援内容・支援形態・組織体制など)は教会ごとにバリエーションがあることが分かった。
まず、支援体制については、移住・移動者の集住する大都市圏では、専従職員を有する専門性の高い相談窓口が設けられている場合が多く、それらは地域のNPOや行政との協働も一定程度進んでいた。したがって、地域社会におけるソーシャルキャピタルとしても位置付けることが可能であった。一方、非大都市圏では、移住・移動者の相談窓口はあるものの、支援体制としては脆弱で、専門に従事するスタッフを欠く場合が少なくなかった。しかし、大都市圏に比べると他の支援セクターが少ないため、移住・移動者支援の担い手としてのプレゼンスが相対的に大きいことが明らかになった。
これらの研究成果の一環として、2016年5月21日(土)に研究会「現代社会における移民と宗教」を東洋大学にて実施した。同研究会ではラメイ・アレック・ラッセル(文教大学)から「異文化の制限される時間:比日家庭と宗教継承の諸問題」、吉水岳彦(ひとさじの会事務局長、大正大学非常勤講師、浄土宗光照院副住職)・釈心智(グエン・ティ・ユウ、在日ベトナム仏教信者会会長)から「路上生活者支縁における在日ベトナム仏教信者会との協働について」の報告を受けた。また、2017年3月25日(土)に研究会「現代社会における移民と宗教」を関西学院大学で実施し、三木英編『異教のニューカマーたち―日本における移民と宗教』森話社(2017年)の合評会を実施した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] カトリック教会による在日ブラジル人信徒への対応 ー『カトリック新聞』の記事を中心にして2016

    • 著者名/発表者名
      星野 壮
    • 雑誌名

      宗教と社会貢献

      巻: 6(2) ページ: 23-650

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] カトリック教会による移民支援の重層性 ー多文化共生の視点から2016

    • 著者名/発表者名
      白波瀬 達也
    • 学会等名
      日本社会学会
    • 発表場所
      九州大学(福岡県福岡市)
    • 年月日
      2016-10-08
  • [学会発表] ベトナム難民の地域定住とカトリック教会 ―エスニック・アソシエーションとの関係性に注目して2016

    • 著者名/発表者名
      高橋典史
    • 学会等名
      日本社会学会
    • 発表場所
      九州大学(福岡県福岡市)
    • 年月日
      2016-10-08
  • [備考] 「現代社会における移民と宗教」プロジェクト

    • URL

      http://iminsyukyo.blog.shinobi.jp

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公開日: 2018-01-16  

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