研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究は、日本が近代以降に流出した中国書画の一大集積地となった要因について、日中双方の収蔵家間ネットワークの形成過程と、その構造的特徴の側面から解明するものである。研究の手順として、流入した代表的な中国書画を実地に調査し、それらの収蔵履歴を辿るとともに、そこに窺える主要収蔵家より、収蔵をめぐる交流の事跡を探った。更に、そうした収蔵家間ネットワークについて、グラフ理論に基づく社会的ネットワーク分析の手法によって分析し、近代日本における中国書画収蔵が急速に展開した背景についても考察を加えた。
中国書学・中国書法史