本研究の目的はデジタル・データベースを主眼に据えたアーカイヴ構築が主流とされる現在において、改めて資料体をアーカイヴ化するプロセス(設計・構築・公開)とそのインターフェース(資料体とその利用者の界面)の不可分性に着目し、映画のモンタージュの原理を取り入れ、アーカイヴの新たなインターフェースの可能性とその方法論を探求し展開することにある。 その端緒として、勅使河原宏(1927-2001)映画関連資料の分類・調査を行うとともに、ロケ地も重要な資料であると考え、《おとし穴》をサンプルとし、北九州筑豊一帯の調査を行った。その過程で《おとし穴》自体が重要なアーカイヴ・モデルであることを見出した。
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