本研究の課題は(1)近年の文学研究において優勢な「世界文学」の概念と枠組みを再検討することである。また(2)日本の大学教育において「世界文学」の枠組が果たしうる役割を検討すること、さらに(3)実際に大学の授業で「世界文学」の枠組を用いた実験的授業を実施し、(1)(2)へのフィードバックを行うことである。 研究成果の概要としては、(1)「世界文学の文脈における日本文学」という主題に絞り込み、海外の日本文学研究者との共同研究を行ったこと、(2)研究代表者と分担者で勤務校において共同授業を計2セメスターと1クォーター行い、今日の大学生にどのように文学教育を行うべきを実践的に検討したことにある。
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