• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

言語普遍的オノマトペをつくるには:音象徴の言語普遍性と言語固有性

研究課題

研究課題/領域番号 26580078
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

今井 むつみ  慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60255601)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード心理言語学 / 音象徴
研究実績の概要

本年度までの研究により、サピアによって提示された音象徴性に基づき、構音構造において母音の大きさが大きい「ア」音が大きな動きに、母音の大きさが小さい「イ」音が小さな動きに対応づけられるという仮説を提唱し検討を進めた。さらに、ケーラーにより提唱された言語普遍的なブーバキキ効果に観られる言語普遍性を検討した結果、多くの言語において動きの滑らかさと共鳴音性(母音、流音、鼻音)との間に顕著に共通した特徴が観られた。
その一方で、言語特異的な特徴についても認められた。第一に日本語の「ハ」行/「バ」行/「パ」行の音のように歴史的に複雑な音素交代を繰り返してきた音については、普遍的な言語傾向とは異なる傾向が観られた。次に、日本語の「ウ」音と英語における[u]のように音声学的に異なる言語音に対しては異なる音象徴性が付与される傾向があった。さらに、言語間において同一の音に対して、逆の音象徴性を示す結果も観られた。つまり、音と動きの特徴との組み合わせが言語普遍的に同一軸をなす一方で言語特異的に軸の逆位置に布置されるという現象として現れたことになり、複雑な組み合わせの構造を有していることを示している。

備考

招待講演
2016年9月19日:主体的学びとは何か――発見、創造、修正の循環とそれを促す教育 大東文化大学 「アクティブ・ラーニング推進講座・学習理論講座」講演 大東文化大学板橋キャンパス
広島県 教育委員会 (9月9日) 広島県の今後の幼児教育の施策について――認知科学からの提言 広島県庁教育委員会

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The “Symbol Grounding Problem” reinterpreted from the perspective of language acquisition.2017

    • 著者名/発表者名
      Imai, M.
    • 雑誌名

      In J.Zlatev, Sonesson, G., P. Konderak (Eds.). Meaning, Mind and Communication; Explorations in Cognitive Semiotics.

      巻: - ページ: 145-160

    • DOI

      10.3726/978-3-653-04948-0

    • 国際共著
  • [雑誌論文] The role of timing and prototypical causality on how preschoolers fast-map novel verb meanings.2017

    • 著者名/発表者名
      Abbot-Smith, K., Imai,M. Durrant,S. & Nurmsoo, E.
    • 雑誌名

      First Language

      巻: 37 ページ: 186-204

    • DOI

      10.1177/0142723716679800

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] The Relation between Language, Culture and Thought.2016

    • 著者名/発表者名
      Imai, M., Kanero, J., & Masuda, T.
    • 雑誌名

      Current Opinion in Psychology

      巻: 8 ページ: 70-77

    • DOI

      10.1016/j.copsyc.2015.10.011

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [備考] 今井むつみ研究室 研究論文

    • URL

      http://cogpsy.sfc.keio.ac.jp/imailab/publications/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi