研究課題
挑戦的萌芽研究
近世の東北地方で刊行された書物のうち、30本以上に方言の反映が存することを明らかにした。その大部分は庶民向けの農書や教訓書で、中には、読みやすさを考慮して方言を反映させた旨を序文で明言するものも見られる。ただし、秋田藩の家老が武士の心得を記した書物にも語頭以外のカ・タ行への濁点が見られることから、教諭の場においては、こうした表記による著作が階層を越えて許容されていたと推定される。
日本語学