本研究は、これまで文学文体論の知見をコミュニケーション研究・教育に援用し、外国語力およびコミュニケーション力の育成に関する教育的示唆を得ることを目的とした。特に、(1)これまで困難とされてきた「生きたテクスト」の収集、(2)日常言語の技法と文学性およびその文体的特徴の分析、(3)「書く」「話す」「プレゼンテーション」を中心とする発信力に重点を置いた言語教育改革、の3点に焦点を当て、「コミュニケーション文体論」の学術的意義の確立を目指した。さらに英語・日本語以外の諸言語を対象とした国内外の文体研究者とも協力し、コミュニケーション教育に関する提言を行った。
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