本研究の目的は、談談における「からかい」の連鎖構造と「からかい」が起こる連鎖環境を明らかにし、それを日本語教育のための会話教材開発に結びつけることである。本研究では特に、先行する発話において話を展開するやり方にある逸脱を対象とした「からかい」を分析対象とした。 「からかい」は先行発話の逸脱を指摘しつつも笑い等で、その指摘が真面目なものではないことを示すことで行われていた。そして、参加者全員により相互行為的に達成されていることがわかった。また、本研究での「からかい」は、からかう者が何らかの理由説明/弁明が生じうる連鎖上の位置で起こっていることが分かった。
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