我々は日常生活において雑音や残響の中で音声の聞き取りを行っているが、そのような環境で外国語を正しく聞き取ることは上級学習者でも困難である。本研究課題では、雑音・残響環境下における聴取実験を複数回行い、実験参加者の英語習熟度別にデータを解析し、習熟度が劣悪な聴取環境における音声聴取にどのような影響を与えるか調査した。また、日本人英語学習者が最も苦手とする英語の子音は摩擦音および接近音を対象として雑音環境下における聴取訓練実験を行った。訓練前・訓練後の正答率を比較した結果、実験に参加した学習者全員において英語子音の聞き取りが平均して訓練前の約65%から訓練後の約91%まで上昇することを確認した。
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