研究課題/領域番号 |
26580151
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
片山 隆裕 西南学院大学, 国際文化学部, 教授 (90169475)
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研究分担者 |
冬野 美晴 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 助教 (30642681)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | タイ / 海外企業 / メディア / 広告 / 化粧品広告 / 食品広告 / ジェンダー / 社会階層 |
研究実績の概要 |
研究代表者(片山隆裕)は、2014年12月~2015年1月にタイを訪れ、バンコク市内における海外企業広告に関する情報の収集を行った。具体的には、BTS(バンコクマストランジットシステム)、地下鉄、バスなどにおける交通関連施設における海外企業広告、サイアム地区、スクムヴィット地区などを中心として日本食レストランにおける食事・食品広告などを中心とした基礎的研究資料の収集を行った。また、チュラーロンコーン大学図書館等において「広告論」に関する文献資料の収集を実施した。国内においては、2014年12月に東京都の「広告図書館ーアドミュージアム東京」を訪れ、2日間にわたって「海外の広告」に関する文献資料の収集を実施したほか、書店などを通じた広告関連の内外文献の収集活動を行い、当該テーマに関連する先行研究のレビューを実施した。 研究分担者(冬野美晴)は、2015年3月にタイ(バンコク、チェンラーイ)を訪れ、広告資料の収集を実施した。バンコクにおいては、サイアム地区のモールとBTSサイアム駅を中心に外国企業による化粧品広告を記録した。また、2014(平成26)年度は、先行研究の文献調査とタイにおける化粧品のメディア広告の調査を行い、以下の論文にまとめた。冬野美晴「研究ノート:タイにおける外国企業の化粧品広告に現れる女性像」(『言語科学』第50号 pp.59-63) これらの研究実績により、次年度の研究への継続的発展が見込めるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者に関しては、当該研究テーマに関して、国内外(タイ、日本)において、広告資料および当該テーマにかかわる文献資料の収集が実施できている。タイにおける海外企業広告の特性についても、その特性に関する実態把握を進めており、研究状況はおおむね順調に進展しているということができる。 また、研究分担者に関しても、広告資料および文献資料の収集が進んでおり、また広告のジャンルも化粧品広告に焦点を当てるという方向性が見えてきた。研究は計画どおりに進んでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
当該研究テーマに関して、タイのおける海外企業広告のありようはおおむね把握できたので、海外企業広告に対するタイ人による受けとめ方に関しての理解を深めていきたい。そのためには、質的調査(面接調査、参与観察)を進める(研究代表者による)とともに、量的調査とデータ分析(研究分担者による)を行うべく、研究を推進していきたいと考えている。 2015(平成27)年度は、当該研究テーマに関する広告資料を集め、海外企業の国ごとに分類し比較のための準備も進める。また、広告における文字について英語のものを中心に抽出し、データベース化していく。また、広告メッセージとその受け手の特性(ジェンダー、社会階層、年齢など)に関する特徴についても考察を進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該研究テーマは、2014(平成26)年度から2016(平成28)年度の3年計画であり、次年度(平成27年度)はその2年目にあたる。初年度(平成26年度)に実施したタイにおける海外企業広告に関する基礎的研究資料の収集およびそれをもとに出された成果をもとに、さらなる資料収集を実施し、新たな調査研究(面接調査、データ分析など)を実施するための経費として、次年度使用額が生じている。
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次年度使用額の使用計画 |
研究代表者、研究分担者ともに、当該研究テーマに関する第一次資料(海外企業広告)、インタビュー資料、文献資料収集のために、当該国(タイ)に赴き、それぞれ1~2度の現地調査を実施する。また、当該研究テーマに関連する図書の購入、および、学会での発表などに充当する予定である。
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