研究課題/領域番号 |
26590010
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
金山 直樹 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (90211169)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | グローバル化 / 仲裁 / 比較法 |
研究実績の概要 |
今年度は、11月にパリで開催される世界比較法学会運営委員会への参加を予定していたが、直前に起こった同時多発テロの影響で、出張自体を取りやめざるをえなかった。そこで、数人の研究仲間と構想を具体化すべく議論をすることとしていただけに残念であった。昨年度から、顕著な進展が見られないでいただけに、その機会を逸したことは残念であった。 ただし、研究に密接に関係することとして、シカゴ大学のサマースクールに参加し、そこで各国の研究者(の卵)とも知り合いとなった。そこでは、ロー・エンド・エコノミックスを学んだに過ぎないが、グローバル化を語る際には、アメリカ法に思考方法を十分に理解しておく必要があり、そのための基礎的素養を身に付ける場として極めて貴重であった。 なお、4月以降になってからの話であるが、慶應義塾大学において、International Dispute Resolution Lecture seriesの一環として、4月27日に、シンポジウムが開催された。そこにおいて、パネラーとして、PACL(アジア共通契約法──別の科研費の研究テーマ)について語るとともに、投資仲裁の意味と問題性について、TPPに即して報告し、一定の評価を得た。 今後は、5月にドイツで開催されるアンリカピタン協会の大会、「グローバル化」に参加して、仏語圏の法律家と議論をすることになっている。また、2018年に福岡で世界比較法学会の中で「新たな比較法」のセッション担当者となったことから、併せて、打ち合わせを行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
元々のテーマの困難性に加えて、上記のように、パリでのテロの影響を直接に受けた。 慶應LLM(グローバル法専攻)の創設に向けて、多くの時間が取られた。しかし、海外からの学生が多く集まることになれば、多くの刺激を得ることができるとともに、今後の研究環境は教育との有機的関連の下、飛躍的に改善するだろう。
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今後の研究の推進方策 |
資本のグローバルな動きは、仲裁人による法の非民主的な発展の動きと呼応しており、その間のメカニスムの研究の必要性を感じた。
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次年度使用額が生じた理由 |
11月にパリ出張を予定していたが、同時多発テロのため取りやめとなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今後は、5月にドイツで開催されるアンリカピタン協会の大会、「グローバル化」に参加して、フランス語圏のグローバル法に関する見方を理解するとともに、今後の方向性について議論を重ねたい。
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