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2016 年度 実績報告書

知的創作物の創出における「コミュニティ」と、そこでの「慣習」や「規範」の役割

研究課題

研究課題/領域番号 26590013
研究機関九州大学

研究代表者

小島 立  九州大学, 法学研究院, 准教授 (00323626)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード知的創作物 / コミュニティ / 慣習 / 規範 / コモンズ / 現代アート
研究実績の概要

平成28年度は、「コミュニティ」の果たす役割について、学際的「コモンズ」研究との接合を目指した。本研究においては、近時の学際的な「コモンズ」研究における知見を参照し、知的創作物の創出における「コミュニティ」と、そこでの「慣習」や「規範」の果たす役割についての理論研究を進めた。
また、「コミュニティ」の「慣習」や「規範」の妥当性や適用範囲という問題は、複数の規範が適用可能な状況のもとで、どの規範を適用することが社会的に望ましいのかという「法抵触」の現われでもある。グローバル化とともに、「多元主義」や「文化多様性」などの問題がクローズアップされる現代において、「いかなる規範が、いかなる範囲に属する主体に対して、いかなる局面において適用されるべきであるか」という抵触法の問題設定は、国内外においてアクチュアリティを増している。本研究は、これらの文化論を踏まえた近時の法学研究の知見も視野に入れつつ、分析を行なった。
また、平成28年度は、本研究の最終年度であった。したがって、個別テーマの研究に加え、本研究のまとめも同時に行なった。そこでは、個別研究で扱った知的創作物に関係する様々なアクターの社会的ネットワークや相互関係を明らかにし、知的創作物の創出における「コミュニティ」の「慣習」や「規範」の位置づけを行うとともに、その作業を踏まえ、多様な知的創作物が創出される環境を整備するための社会の関わり方を探った。そして、「多元主義」や「文化多様性」が叫ばれる現代社会で必然的に生じる「規範の抵触」を解決する思考枠組みの提供を目指した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 発明のカテゴリーについて――「地盤強化工法」と称する発明が「物の発明」であるかどうか、という点が争われた事例についての分析2017

    • 著者名/発表者名
      小島 立
    • 学会等名
      AIPPI JAPAN第161回判例研究会
    • 発表場所
      航空会館(東京都港区)
    • 年月日
      2017-01-26
  • [学会発表] いわゆる「著作権教育」の観察と分析を通して得られる著作権制度の現状と課題について2016

    • 著者名/発表者名
      小島 立
    • 学会等名
      九州経済連合会知的財産権研究会第315回定例会
    • 発表場所
      電気ビル共創館(福岡県福岡市)
    • 年月日
      2016-06-17
  • [図書] しなやかな著作権制度に向けて――コンテンツと著作権法の役割2017

    • 著者名/発表者名
      小島立ほか(中山信弘=金子敏哉編)
    • 総ページ数
      738頁
    • 出版者
      信山社

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公開日: 2018-01-16  

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