本研究は、知的創作物の創出において重要性を増しつつある「コミュニティ」と、そこにおける「慣習」や「規範」の役割について検討を行った。研究の際には、当該「コミュニティ」における「慣習」や「規範」に社会としていかに向き合うかということを探るべく、「コミュニティ」が達成しようとする社会的価値や、「慣習」や「規範」の生成プロセスに着目し、知的創作物に関係する様々なアクターの社会的ネットワークや相互作用に「コミュニティ」を位置づけることを通じて、知的財産法などの国家法との相互補完関係や矛盾抵触関係を明らかにすることを目指した。
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