| 研究課題/領域番号 |
26590020
|
|---|
| 研究機関 | 早稲田大学 |
|---|
研究代表者 |
星 健太郎 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助教 (60506525)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
| キーワード | 電子投票 / 地方選挙情報データベース / 動的電子投票 / 静的電子投票 / エストニア / ネット選挙 / 選挙コスト可視化 / 投票率向上 |
|---|
| 研究実績の概要 |
動的（投票側の電子化）電子投票制度導入に於ける諸問題とコスト化指標化を目的に、二年目はおよそ計画通り検討を進めた。本年度は明らかにすべく九種挙げた項目の内最も肝要な「四：電子選挙先進国エストニアに於ける現地調査，結果考察・報告等」に於ける現地調査を行った。教育職講義の為、エストニア国第二回電子投票選挙開催中に渡国は適わなかったが、日を改めて選挙終了後に4日間の現地調査を行う運びとなった。幸いにも現地では選挙管理委員長、国防省chef expert、電子投票システム開発運用会社Vaartnou Cybernetica CEO、役員選挙で起きた不正問題にて第三者調査委員長を務めたイムレ・ソワール氏（現エストニア国会議員）へのインタビュー機会を得ることが出来、e-showroom見学及び一般市民調査も併せて行うことが出来た。現地調査によって「三：小中大国別電子投票に対する取組と日本固有特性調査」、「五：各年の最新情報技術やセキュリティ問題対策能力調査」及び「六：電子投票法や国民総背番号制，公務員制度等の法制度・政策の整理・提案」の検討がより充実したものとなった。
学術面に於いては、「一：過去5年以降5年間内に日本全国で行われる一般選挙（国政地方含む）全数調査」をまとめた内容をランニングを考慮した日本国全議員選挙データベース構築考察と題して日本選挙学会2016年度総会・研究会にて発表をまもなく行う。
引き続き、全数調査及びデータベースの更新を行いたい。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「四：電子選挙先進国エストニアに於ける現地調査，結果考察・報告等」に於ける現地調査結果に於いて得た知見により、各検討をそれぞれ臨機応変に方向修正が必要となった。一例として模擬システム構築検証を行う上で、物理的な装置Felicaポートを想定していたが、現地では既にmobileID技術が発達・技術反映がなされており、システムの再構成・再構築を視野に入れている。導入されたマイナンバー（行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案）の応用活用例や「三：小中大国別電子投票に対する取組と日本固有特性調査」、「六：電子投票法や国民総背番号制，公務員制度等の法制度・政策の整理・提案」、「七：導入・ランニングコスト可視化と機会費用産出」、「九：電子選挙導入実現性考察とロードマップ提案」に於いても知見を基に範囲を広げて行く考えである。
|
| 今後の研究の推進方策 |
本年度前半は「二：各選挙に於ける税金歳出及び人件費・労働時間・労働条件等全数調査及び見える化」について「一：過去5年以降5年間内に日本全国で行われる一般選挙（国政地方含む）全数調査」ベースに検討を進める。中盤は「六：電子投票法や国民総背番号制，公務員制度等の法制度・政策の整理・提案」、「七：導入・ランニングコスト可視化と機会費用産出」、「八：模擬導入による若者層意識調査と注意項目箇条化」、「九：電子選挙導入実現性考察とロードマップ提案」について検討を行う。年度末には総括を行い、本基礎検討研究から応用検討研究へと続くロードマップを確立したい考えである。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
「四：電子選挙先進国エストニアに於ける現地調査，結果考察・報告等」に於ける渡国現地調査の時期が不明瞭であることから当該年度に予算を予め振り分けたが、実際は年度を越えての現地調査となった為。
|
| 次年度使用額の使用計画 |
「四：電子選挙先進国エストニアに於ける現地調査，結果考察・報告等」に於ける渡国現地調査を年度初めに行う。
|
