研究実績の概要 |
研究対象とするオークションとして、総合評価方式等入札が多次元となるオークション、およびオンラインオークション等代替的な財・サービスが同時点で複数売られ、かつ異時点でも同様の財・サービスが売られるようなオークションとすることとした。構造推定については、前者は均衡における入札者の行動、すなわち入札関数をモデルで特定することを目標都市、後者については入札者がどのオークションで財・サービスを購入するかという入札者の参加行動についてモデルで特定することとした。 前者の多次元入札オークションについては、Hanazono, Nakabayashi and Tsuruoka(2012)(申請書の研究業績[1])をベースにモデルのさらなる一般化を行うことの可能性を議論し、モデルの制約をより少なくして、より多くのデータを分析対象とすることができる要件等している。また、オンラインオークションでは、参加者は財の売り手(すなわちオークショニア)として参加することもできる。このことから、とりわけオンラインオークションに関する分析では、は共通価値モデル(Common Value auction models)の要素を含めてモデルの開発を行うこととしている。 また、実証分析に使用するデータの取得先について選定を行った。前者の総合評価方式については、国土交通省等が発注する公共工事の入札結果データを用いることができることを確認している。後者についてはオンラインオークションのデータを集めることとする。
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