ロジットモデル等の離散選択モデルでは、消費者は、例えば、「Aの飲み物」「Bの飲み物」「AもBも購入しない」という3つの選択肢から1回だけ選ぶと仮定されている。しかし、なぜこのような選択を1回行うのかに関しては説明されてこなかった。また、飲み物の選択の際に、例えば、ポテトチップスの選択は無視されているが、両者の購入には何らかの関係があるだろう。本研究では、離散選択モデルのこのような欠点を取り除くために、標準的なミクロ経済学の枠組みを用いて、理論研究を行った。その結果、離散選択モデルと整合的な形で、消費者が複数のブランドを複数個選択することが可能なモデルを開発することに成功した。
|