本研究課題では、経済理論を基礎として管理会計の問題に関するモデル分析を行い、次のような成果を得た。第1に、競争環境に直面する企業が振替価格の水準だけでなく、その価格を決定するタイミングも選択できるという振替価格操作のモデルを構築した。結果として、いつ振替価格を決定するかにかかわらず、価格を望ましい水準に調整することにより、最適な利潤を達成できることを明らかにした。第2にディスクロージャーの問題を分析し、既存企業が参入の脅威に直面するときは、情報を部分的にのみディスクロージャーすることが最適な意思決定になることを明らかにした。これらの成果は主に国際学術雑誌、国際学会において公表した。
|