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平成29年度は、平成28年度までに同時並行的に行ってきた複数の研究をさらに発展させる形で前へ進めた。
まず、世界の大企業を対象にした企業の収益性と存続可能性に関する研究は、日本政策投資銀行金融研究会（東京）、INCAS Annual Conference 2017（イギリス、オックスフォード大学）、2017年度日本ファイナンス学会第25回大会（千葉工業大学）、Conference of the Society for the Advancement of Socio-Economics（フランス、リヨン）、Monetary Economics Workshop（兵庫、甲南大学）、Globalization and Risks Symposium（台湾、国立台湾師範大学）の6か所で研究報告を行った。
次に、金融市場の非効率性に関する研究（イエール大学のSunder教授、インスブルック大学のHuber教授、MCIのStockl教授との共同研究）に関しては、平成28年度に国際学術雑誌に投稿していたが、その返事が来て論文のrevise and resubmit が求められた。平成29年度はその作業に従事した（その結果、平成30年5月に論文をresubmitできた）。不動産の価格付けに関する実験研究も、国際学術雑誌に投稿していたが、その返事はrejectであったため、平成29年度の後半はこの論文の問題点をもう一度洗いだした。また、株式市場のバブルに関する論文は、論文の方向と内容を修正する作業を行い、その成果を2018 Asia Pacific Economic Science Association Conference（オーストラリア、ブリスベン工科大学）で発表した。なお、平成28年度中に開始した新たな株式市場実験に関しても、研究の新たな方向性を吟味した。
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