研究課題/領域番号 |
26590057
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
猪原 健弘 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (80293075)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 国際経営 / リーダー人材育成 / グローバル企業 / 経営戦略策定 |
研究実績の概要 |
平成26年度は研究体制と研究組織を整え、また、研究の第一段階である調査研究の準備と実施を行った。 研究体制として、(1) 「コンフリクト解決メカニズムの構築」、(2)「リーダー人材育成システムの開発」、(3)「異文化理解のための研修プログラム設計」という3 つの個別研究テーマを設け、それぞれ研究協力者を配置して研究組織を整えた。また、研究遂行上必要な事務を担当する者の雇用、および、研究計画期間を通じて用いる物品の整備を行った。さらに、当研究課題の研究内容や研究成果を公表するための Webページを作成し、公開した。 調査研究について、まず平成26年度前半に、文献調査と資料調査を行った。また、3 つの個別研究テーマごとの調査票の準備と、調査対象の確保を行った。調査票の準備として、インタビュー調査やアンケート調査を含む調査研究と実証研究の実施の承認を所属機関から得るために、所属機関が開催した研修会に参加し、調査計画の申請を行うための資格を得た。 個別研究テーマについての研究成果として、まず(2)について、他の研究プロジェクトから提供を受けたインタービュー・データを用いたケース・スタディにより、組織境界を越えて移動するエグゼクティブ・リーダーのキャリアパスの構造とメカニズムについての知見を得て、雑誌論文1編と国際学会発表3件として発表した。具体的には、エグゼクティブ・リーダーの転職のパターンを可視化・分類することでエグゼクティブ・リーダーのキャリアパスの構造を明らかにした。また、エグゼクティブ・リーダーによる自らのキャリアへの転職の意味づけのメカニズムを明らかにした。 (3)については、平成27年度に行う予定だった数理モデル研究を前倒しで行い、学会発表2件として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度の研究計画は、大きく分けて、(1)研究体制と研究組織の整備、(2) 文献調査と資料調査、(3)3つの個別研究内容についての調査研究の準備と実施の3つであった。 (1)についは、3つの個別研究内容の設定とそれぞれに対する研究協力者の配置、研究遂行上必要な事務を担当する者の雇用、研究計画期間を通じて用いる物品の整備など、計画を達成した。 (2)についても、3つの個別研究テーマに関連する文献と資料の収集を無事に完了した。 (3)については、3 つの個別研究テーマごとの調査票の準備と、調査対象の確保が難航した。所属機関が開催した研修会に参加して調査計画の申請を行うための資格を得ることはできたものの、調査票の作成を完了することができなかった。幸い、他の研究プロジェクトからインタービュー・データの提供を受けて調査対象を確保でき、研究成果を得ることができたが、当研究課題独自の調査対象の確保には至らなかった。また、3つの個別研究テーマのうち「リーダー人材育成システムの開発」と「異文化理解のための研修プログラム設計」については研究成果の公表を行うことができたが、もうひとつの個別研究テーマである「コンフリクト解決メカニズムの構築」についての調査研究を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に達成することができなかった、 (1)3つの個別研究テーマごとの調査票の準備と調査対象の確保、および、(2) 「コンフリクト解決メカニズムの構築」についての調査研究の2点を平成27年度のできるだけ早い時期に完了し、平成27年度の研究計画につなげる。
具体的には、3つの個別研究テーマごとに同意書案、調査票案、調査計画案を作成して所属機関に申請、調査実施の承認を得る。その上で調査を実施し分析を行って、結果を研究成果として公表する。
これらの成果を、平成27年度の数理的研究の実施につなげる。平成27年度の研究計画推進においては、平成26年度の実績以上に、雑誌論文や国際学会発表を行う。
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