本研究では、組織行動論の分野ではこれまで十分に注目されてこなかった言語学的視点、とりわけ認知言語学の視点を取り入れることにより、異文化組織行動論の再構築を試みた。具体的には、異なる言語を用いる人々が、知覚・思考・行動の特徴においていかなる差異をもたらしているのか、さらに、特定の言語圏に属する人々からなるチームや企業がいかなる意思決定を行い実行に移すのかについての理解を深めるため、個人レベル、チームレベル、組織文脈レベルにおける理論的・実証的分析を行い、国際ビジネスや多国籍企業経営への応用を検討した。本研究成果は、国内外の学会での報告および国際ジャーナル掲載分を含む学術論文の形で発表された。
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