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2016 年度 実績報告書

消費者の求める「本物感」‐本物感尺度の開発と広告への応用‐

研究課題

研究課題/領域番号 26590077
研究機関神戸山手大学

研究代表者

田中 祥司  神戸山手大学, 現代社会学部, 講師 (70704922)

研究分担者 高橋 広行  同志社大学, 商学部, 准教授 (00580325)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード本物感 / カテゴリー / ブランド
研究実績の概要

本研究の目的は,ブランドの本物感を構成する要素を抽出し,その要素に従って尺度を開発すること,及び当該結果得られた要素を用いながら本物感という新たな視点を取り入れたブランド・マネジメントのあり方を提唱することである。そのアプローチは主に以下3つの視点で実施してきた。
(1)ブランドの本物感を測定する尺度の開発:先行研究の課題を踏まえ,カテゴリーやブランドをあえて特定せず,より多くのデータを回収することで,要素を網羅的に抽出し,当該要素を反映した尺度の開発を試みた。先行研究に基づいた尺度開発を進めた結果,11要素に従った合計42の尺度項目を提案するに至った(尺度の精緻化は平成28年度の成果の一つ)。
(2)本物感構成要素の類型化:尺度開発の結果得られた要素を類型化しながらブランド・マネジメントにつながる研究を進めた。多次元尺度構成法によって構成要素を次の4つに類型化した。「原材料へのこだわり」「ステータス系」「差別化要素系」「モノづくりへのこだわり」である。当該結果を踏まえ,広告研究への応用を試みた。具体的には,観察可能な要素群(「差別化要素系」「モノづくりへのこだわり」)と観察不可能な要素群(「原材料へのこだわり」「ステータス系」)それぞれを反映した広告を作成し,購買意図などの結果要素との関係を調査した。結果,観察不可能な要素群を反映した広告の効果を確認するに至った。なお,広告に関する調査は平成28年度の成果の一つである。
(3)本物感形成プロセスの解明:ブランドの本物感がどのように形成されるのか,を消費者が要素を取得していく認知的プロセスとして捉え,明らかにした。M-GTAとテキストマイニングとの併用による循環的アプローチを用いることで,本物感形成プロセスには「企業(ブランド)のまじめさ」を媒介するルートと「社会的承認」を媒介するルートが存在することを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 「ブランドの本物感を構成する要素の精緻化と類型化」2017

    • 著者名/発表者名
      田中祥司・髙橋広行
    • 雑誌名

      『日経広告研究所報』

      巻: 第51巻 ページ: pp.26-33

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 「ブランドの「本物感」を構成する要素の測定」2016

    • 著者名/発表者名
      田中祥司・髙橋広行
    • 雑誌名

      『流通研究』(レター論文特集号)

      巻: 第19巻 ページ: pp.39-52

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 「ブランドの本物感の形成プロセス -M-GTAを用いた分析を通じて-」2016

    • 著者名/発表者名
      田中祥司・髙橋広行
    • 学会等名
      日本消費者行動研究学会第53回消費者行動研究コンファレンス
    • 発表場所
      専修大学
    • 年月日
      2016-11-12
  • [学会発表] 「ブランドの本物感-構成要素の類型とカテゴリー傾向」2016

    • 著者名/発表者名
      田中祥司・髙橋広行
    • 学会等名
      日本マーケティング学会第5回マーケティングカンファレンス2016
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2016-10-16
  • [学会発表] 「ブランドの本物感尺度開発と構造化の検討」2016

    • 著者名/発表者名
      田中祥司・髙橋広行
    • 学会等名
      日本消費者行動研究学会第52回消費者行動研究コンファレンス
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2016-06-18

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公開日: 2018-01-16  

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