研究課題/領域番号 |
26590078
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
内藤 周子 弘前大学, 人文学部, 准教授 (10610181)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 六次産業化 / 公会計 |
研究実績の概要 |
評価指標の開発にあたって、主に二つの調査を遂行した。第一に、日本国内における第一次産業の現状と活用可能なデータについて、第二に国際的な財務指標に関する統合の動向についてである。 第一次産業の従事者は、生産を生業としており、経営費をはじめとする費用の把握については二の次となっているのが現状である。本研究で必要とされる網羅性のあるデータの収集は難しい。このような現状を踏まえると、営農類型別といったデータより活用可能なものを今後は探索すると研究の目的により適うと考えられる。 非財務情報といった、強制開示にはなじまない性質とされている情報まで強制開示の対象とされる動向が国際的に強まってきている。日本においては、非財務情報の強制開示は行われていない。しかし、業界別に重要なKPI(Key Performance Indicator)等の非財務指標の強制開示を目指し、財務情報と非財務情報の統合化における国際的な方向性を考慮することは、国際的な競争力をもつ産業を生み出すための評価指標を開発するうえで重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、資料を整理し、データをまとめる段階にあることから、順調に進展しているといえる。しかし、当該データについての問題も明らかになった。研究発表を行ったところ、データそのものについて網羅性に問題があることが指摘されたからである。 分析をするうえで、有効なデータを再度まとめないと、本研究の問題意識から離れてしまう。本研究の問題意識をカバーしたデータを扱う必要があるものの、限定的な問題の解決を行っていることから、現在、おおむね順調に進展しているといる。
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今後の研究の推進方策 |
これまで本研究の限定的な問題を解決するために有効なデータを扱ってきた。すなわち、本研究の課題にたいしては、限定的な解決を行っているにすぎないのが現状である。 今後は、本研究において目的としている測定指標を開発するために、さらに理論を精緻化する必要がある。収集ができる利用可能なデータと、理論との整合性をとるために、調査などで得た資料等を再度、整理を行って、誤りがあれば直すことから始める必要がある。 以上のような手順で、これまでよりも分析に有効な網羅性のあるデータを探索して研究を推進する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じたのは、旅費が予定したよりもかからなかったからであると考えられる。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度で、調査・学会報告を行うための旅費として使用する計画である。
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