本研究では、日本、アメリカ及び英国の監査事務所に対する調査によって、実際の監査契約に基づく監査時間を把握した。 本研究の結果、第1に、日本の監査時間は、被監査企業の規模をコントロールした上で、アメリカ及び英国に比べて有意に少ないこと、第2に、日本においては、監査計画の修正による追加的な監査時間は、アメリカ及び英国に比べて有意に少ないこと、第3に、日米の内部統制報告制度の比較によれば、アメリカとは異なり、日本では、内部統制監査の時間を除くと内部統制評価の時間がほとんど残されていないことが明らかとなった。
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