研究課題
本研究は、20 年間の追跡調査と介入研究により、科学的な根拠に基づくコミュニティ・エンパワメント・プログラムの開発を目的とした。1.国内外の地域ブランドプログラムに関する系統的レビューとエビデンス・テーブルの構築:地域ブランドプログラムの開発過程、内容、評価に関する海外先進機関の訪問調査、既存研究の系統的レビューとエビデンス・テーブルを構築した。開発研究を実施している研究機関を訪問し、情報交換と情報収集を行った。2.追跡データを活用したコミュニティ・エンパワメント・プログラムの効果評価:平成元年~25年に実施したのべ110,000名の調査対象者の中から、プログラム参加者を抽出し、非参加者と比較しながら精神面・身体面の効果の軌跡と関連要因を分析した。3.住民と専門職に対するフォーカス・グループ・インタビューに基づく評価項目の抽出:地域ブランド化と多世代交流のニーズと内容を抽出するため、住民および専門職40 名に対するフォーカス・グループ・インタビューを、各々8名ずつ5グループに対し実施した。実際の経験、当事者ニーズ、体験に基づく重要項目などを討論の柱として、具体的な内容を詳細に、できるだけ数多く収集した。1 グループあたり原則として約2時間の時間をとり、逐語記録と観察記録を合わせてデータ化した。4.地域ブランドを活用した多世代交流プログラム試案の作成:1)国内外の地域ブランドプログラムの開発過程、内容、評価の系統的レビュー、2)20 年間追跡データの分析結果、3)住民と専門職のフォーカス・グループ・インタビューにより得られた情報、を活用し、統計的妥当性及び臨床的重要性を加味しながら、有効な項目を抽出して体系化し、地域ブランドを活用した多世代交流プログラム試案を作成した。
2: おおむね順調に進展している
計画通りに推進しているため。
今後、下記4点について推進する予定である。1.プログラムのプロセス評価・アウトカム評価2.プロセス評価・アウトカム評価に基づくプログラム最終版の作成3.地域ブランドを活用した多世代交流プログラムの実践活用モデルの提案4.普及化に向けたマニュアルとホームページ作成
実施しようと計画していたグループインタビューの半数を試案完成後にアウトカム評価として活用するために、次年度実施することになったため。
試案作成後にプログラムを導入し、その評価に用いる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 図書 (2件) 備考 (1件)
Public Health Research
巻: 4(1) ページ: 25-30
10.5923/j.phr.20140401.05
International Journal of Applied Psychology
巻: 4(2) ページ: 50-56
10.5923/j.ijap.20140402.02
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