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2014 年度 実績報告書

「生活困窮者家庭の子どもへの学習援助」事業に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26590112
研究機関山口県立大学

研究代表者

内田 充範  山口県立大学, 社会福祉学部, 教授 (80448802)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
キーワード早期援助の開始 / 生活面の援助 / 自己肯定感の醸成 / 職業イメージの形成 / キャリア教育
研究実績の概要

本研究は、「生活困窮者家庭の子どもへの学習援助」として、将来の就職へと大きな影響を与える高校進学のための学習援助の実態把握から出発した。その結果として、学習援助事業の実施が、高校進学に関して絶大な効果をあげていることが明らかとなり、そして、その実態把握の過程で、高校進学がゴールではなく、高校修学を継続し、卒業後の就職・大学等への進学を支援する必要があることも明らかになった。
一方で、学習援助実施団体からは、中学3年から始めたのでは遅いのではとの意見もあり、中学1・2年生の参加も徐々にではあるが増加傾向にある。また、このような学習援助事業のように、生活困窮者家庭に限定してはいないが、東京都教育委員会は、中学校だけでなく、小学校においても、学力向上のための調査研究を実施し、その取り組みが一定の効果をあげている。
そして、これらの学習援助事業の共通点は、児童・生徒の分からないところ(つまづいたところ)を探し当て、そこから、『やればできる』という自信を持たせるという考え方である。その自信が自己肯定感となり、単に学習面だけでなく、生活面の変化へとつながり、良好な人間関係の構築や将来の職業のイメージ形成力をもたらせていると考える。
このように、学習援助は学力向上とともに、子どもたちのキャリア教育にもつながるものであり、小学生から高校生まで幅広い年齢層を対象にした援助を展開することによって、貧困の連鎖を断ち切ることにつながると考える。
以上の研究成果として、①小学生からの早期援助②個別援助中心③生活面の援助④自己肯定感の醸成⑤職業イメージの形成の5点を可能な限り取り入れた学習援助の取り組みモデルを提示する。

備考

・山口市人権講座講師「子どもの学習権を考える-貧困の連鎖を断ち切る学習支援-」(2015年1月27日山口市仁保交流センター)
・『「生活困窮者家庭の子どもへの学習援助」事業に関する研究』報告書の作成(47都道府県福祉部局、20政令市福祉部局、東京都教育委員会、山口県15福祉事務所、山口県5町役場福祉担当課、研究協力機関・団体等へ送付)

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 若者支援実践としての学習機会保障の取組―生活困窮世帯への学習支援から―2014

    • 著者名/発表者名
      内田充範
    • 学会等名
      日本社会福祉学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2014-11-29 – 2014-11-30

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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