研究課題/領域番号 |
26590114
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
巻 康弘 北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (80614651)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | OSCE / 相談援助実習 / 実習前評価システム / 実践力 / 社会福祉士養成教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、相談援助実習におけるOSCEの開発とOSCEの活用による教育効果の検証を目的としている。 平成26年度の研究成果は以下のとおりである.相談援助実習におけるOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)の開発にあたっては,試験項目(ブース)を,インテーク面接(Aブース),アセスメント報告(Bブース),実習日誌記載・提出(Cブース)の3試験項目とし,評価表,試験課題を開発した.また,開発したOSCEを,相談援助実習(本学の科目名:ソーシャルワーク実習)を控えた学生75名に実習前評価システムの一環として実施し,再試験も含め74名が基準を達成した.実施後に行った学生アンケート調査結果では,9割以上の学生がOSCEの目的を理解した上で試験に臨んでおり,OSCEの形式でスキルが測られることを有効であると肯定的に捉えていることが明らかになった.開発したOSCEの評価項目等を示すことを通じて,相談援助実習前に必要である技術の項目と水準について,一定の基準を明らかにすることが出来,学生や実習施設・機関に示すことを可能とした.その一方で,より効果的なOSCEを開発する上で,OSCEの難易度,試験項目,課題設計,評価者体制と評価に関する検討課題が明らかになった. またOSCEの活用方法として、OSCEの評価票とDVDを実習指導者に情報開示を行うと共に,実習指導者への活用状況に関する調査を実施した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
OSCE開発,実施,学生及び実習指導者への調査など主要内容に取り組んでたきた.実施結果及び調査結果により,検討課題も明確となり,次年度実施に向けOSCEの改良と試験課題の開発に優先的に取り組んでいることから,調査集計・分析が遅れつつある.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度のOSCE及びOSCEの活用方法の開発を受け,昨年度開発したOSCEを一部改良し,平成27年度の北海道医療大学相談援助実習(科目名:ソーシャルワーク実習)履修学生100名にOSCEを実施するとともに,学生アンケート調査,実習指導者への調査等計画に即して実施する.さらに,昨年度実施した調査結果集計・分析を継続する.
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次年度使用額が生じた理由 |
調査結果集計等を次年度に移行させたことにより,物品等の購入等を次年度に変更したためなどである.
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度準備予定であった物品等を今年度計画として準備の上,研究を推進させていく.
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