自衛隊員(以下、隊員)の業務における派遣活動は、その内容の特殊性から隊員とその家族の生活に及ぼす影響は非常に高く、その結果、様々な生活課題の発現も懸念される。派遣活動は一定の段階を辿るとされ、各段階で彼らの生活環境に生じる変化は異なる。そのため、彼らが直面する生活課題への支援については、人間を取り巻く環境とその相互作用する接点に介入するソーシャルワークが有効である。 その際に、派遣活動の各段階の特徴を踏まえ、隊員と家族を取り巻く環境要因である「国内・国際情勢」「組織(防衛省および自衛隊全組織)」と隊員が従事する「任務」の影響と、これらの相互作用を考慮したソーシャルワークの展開が必要となる。
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