2016年度においては、社会政策第8号第2号の小特集3「生活困窮者支援策についての日韓比較研究」を執筆した。内容は、2015年に入り見直しが実施された日韓両国の生活困窮者を対象とする自立支援策についてである。 これら両国の見直しは厳しい市場原理主義、グローバリゼーションのもとで進むワークフェア政策を背景にして実施されている。生活保護自立支援プログラム「釧路方式」において蓄積されてきた中間的就労、いわゆる半福祉半就労を見直し、極めて就労に重点をおくことに特徴がある。日韓両国の自立支援の見直しについて比較検討することにより、これまでの自立支援策の評価を行い、今後の課題を明らかにしようとした。
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