研究課題/領域番号 |
26590155
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
小林 和彦 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (60310190)
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研究分担者 |
辻下 守弘 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80280197)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | パソコン / 視聴覚教材 / パワーポイント / 個別指導 / 自己学習 / 移乗介助 / 行動変容法 |
研究実績の概要 |
平成26年度における研究目的であるパソコン上で作動する視聴覚教材の開発及び作成を行った。その具体的内容は、パワーポイントのアニメーション機能を用いて作成したもので、スライドショーの進行とともに系統的にセッティングされた指導内容が順次プレゼンテーションされ学習が進行していくというものである。まず、学習者がマウスをクリックすると自動的にその指導項目における内容が提示される。そして、その項目におけるプレゼンテーションが終了すると、自動的にアニメーションおよびナレーションが停止する。その後、再びマウスをクリックするとスライドショーが再開され、次の指導項目に関する内容が提示されるという流れのものである。 また、以前学習したスライドを再度学習し直したり1枚のスライドを繰り返し学習することも簡単なマウス操作で可能であり、マウスをクリックしなければスライドが静止画像となっているため学習者のペースで学習を進行させることができる。さらに、動画を用いたプレゼンテーションが有効な指導項目に関しては、適宜スライドに挿入した。最終的には計26枚のスライドを作成し、CD-ROM化した。 内容に関しては、第1章(人はなぜ動けなくなったり、動かなくなるのか)、第2章(行動が増えたり、減ったりする仕組み)、第3章(行動のABCと行動変容法)、第4章(移乗介助への応用)、とした。 この教材の意義は、一般的な講義形式やビデオ教材による指導・教育のデメリット、すなわち、視聴者のニーズに合わせた情報提供が十分に行えず、個別の能力や理解度等に応じた学習進度に合わせることが困難である等を補うことが出来る点にある。具体的には、利用者は学習のペースを自己の理解度に合わせて進行させることができ、学習が不十分であった部分は、その部分のスライドに戻って繰り返し視聴することでより理解を確実にすることができるという利点がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
視聴覚教材の大枠は完成したものの、各章ごとの小テスト、各編の終了時の総合テストが視聴覚教材のプログラムに未だ組み込まれておらず、ナレーションの音声や動画の不鮮明さ等も修正されていない。 また、実際場面における使用トラブルを防ぐための「プログラム使用に関する予備調査」が未だ行われていない。
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今後の研究の推進方策 |
まず、視聴覚教材を完全なものに仕上げることと、プログラム使用に関する予備調査を早急に行う必要がある。そして、平成27年度の研究目的である、介護老人保健施設介護職員に対する事前介助評価及び対象者に関する基礎情報の収集を行ってゆく。具体的には、データ収集を行う介護老人保健施設の選定と、対象者である介護職員に対する研究目的の説明及び研究依頼と対象者の選定に取りかかる。その後、本格的なデータ収集にとりかかるという研究手続きを施行してゆく方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
消耗品費として計上したビデオカメラ及びフラッシュメモリに関して、自身の個人研究費から拠出したこと、また、26年度研究計画の遅れのため、介護職員への謝金が拠出されなかったことが主な理由として挙げられる。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度分と合わせて、統計用ソフトの購入費、介護老人保健施設への旅費、介護職員等への謝金として使用する予定である。
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