研究課題/領域番号 |
26590167
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研究機関 | 仁愛大学 |
研究代表者 |
山本 雅代 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (80321040)
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研究分担者 |
白崎 千恵 仁愛大学, 人間学部, 助手 (70645887) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 2段階意思決定 / 選択判断 / 内的特性 / 行動修正 / フィードバック |
研究実績の概要 |
本研究は、人が意思決定を行う際、直感的思考から判断される行動と合理的論理的思考から判断される行動が一致しないことに着目し、判断の間違いやすさや行動修正の難しさを捉えた上で、判断に影響を与える情動や内的特性との関連について明らかにしようとするものである。本研究の目的は、2段階意思決定課題をPCゲームとして構築し、選択される判断の間違いやすさや行動修正の難しさに影響する要因について、多面的に検討することである。 これまでの実験から、行動修正に必要なフィードバックの多さを左右する重要な要因として、選択者の不安特性の高低を仮定し、不安特性が高い人ほど行動を修正するのに必要なフィードバック(フィードバックにより学習)の量が少ないという結果を得た。そこで、今年度は、呈示カードの種類を変えた場合におけるフィードバック量の違いや選択者の不安特性の違いについて同じ結果が得られるかを検討することとした。 モンティホール課題における通常の実験では、被験者は3枚のカードのうち2枚のジョーカー、1枚のエースを裏向きに呈示され、エースを当てることを要求される。2回目の選択で1回目の選択を変更するほうが当たる確率が高いことを学習する(EXPA条件)。これに対して2枚のエース、1枚のジョーカーを使い、2回目に選択の変更を行わない方が当たる確率が高い(EXPB条件)を設定し、選択者の不安特性との関係を検討した。その結果、これまで通り、不安感高群の方が低群より変更数が多くなる結果を得た。また、EXPB条件の参加者の中で変更しない傾向の強い不安感低群が、高群より若干早く学習していることが示唆された。不安感低群の変更しない特性が、変更しない事が正解となるEXPB条件に合致していたため学習が早くすすんだと考えられた。 今年度の成果として、国際学会にて発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請時に計画していた通りの内容の調査および実験は実施済みである。しかし、学内における学術交流活動の一環としてアメリカ・カリフォルニア州の姉妹校にて実験を実施する運びとなった。その準備及び実験の実施に相当量の時間を割かねばならず、本研究における新たな実験のデータ入力や分析・考察等実施することが不可能であった。よって次年度にて詳しい分析をすることとした。
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今後の研究の推進方策 |
計画に従って残りの研究遂行をめざす。
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次年度使用額が生じた理由 |
人件費等に未使用額が生じることとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
学会発表、人件費等の費用に加える。
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