高齢でありながら卓越した記憶力を示す原口證氏(69歳)の特性を解明するために、(1)ウェクスラー記憶検査(2)WAIS知能検査、(3)リバーミード行動記憶検査、(4)ワーキングメモリ課題、(5)展望記憶課題、(6)日常記憶質問紙(EMQ)、(7)認知的失敗質問紙(CFQ)、(8)日常生活における記憶能力質問紙(MAQ)、(9)5因子性格検査、(10)日本版GHQ28検査、(11)ロールシャッハテスト、(12)非構造化インタビューを行った。その結果、卓越した記憶力を支えるのは、記憶方略などの認知機能よりも、ポジティブな記憶信念に代表される非認知機能にあることが明らかとなった。
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