本研究は、戦前戦後を通じて地域の教育文化をリードしてきた教員諸団体に焦点を当て、地域の教育研究の活動実態、それを中心とする地域の教員文化・教育文化を解明し、教員文化と学力との関わりを検討した。 本研究を通して得られた知見は、以下の3点である。第1に、校長会は政策的課題を担う一方で、戦前戦後を通じて、教育研究を促してきた。第2に、地域における教員諸団体は、機関誌等のメディアを通じて、教育に関する知識とスキルを共有化し、蓄積してきた。第3に、地域の教員文化と学力との関わりをいっそう明らかにするためには、校長会の組織と機能、また個々の校長のキャリア、思想と行動の分析が不可欠である。
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