研究課題/領域番号 |
26590228
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
久保田 善彦 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (90432103)
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研究分担者 |
人見 久城 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (10218729)
司城 紀代美 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (30707823)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 理科教育 |
研究実績の概要 |
一人の教師が,教育方法を工夫することで,より広い個人差に対応しようとする「学習のユニバーサルデザイン(Universal Design for Learning:以下UDL)」に注目が集まっている。本研究では,特に,理科実験とその問題解決場面に焦点を当てた。本年度は,ワーキングメモリと理科授業の関係を検討した。 第一に,集団式言語性ワーキングメモリテストを使い,小学生および中学生の集団のワーキングメモリの分布を調査した。第二に,ワーキングメモリ低位児を観察対象とし,理科実験を伴う問題解決場面のつまずきや成功の事例を検討した。第三に,全国学力調査の理科の正答率および誤答傾向とワーキングメモリの関係を分析した。その結果,理科実験および理科室での低位児の学習の困難性や理解の特徴が明らかになりつつある。本年度は,言語性ワーキングメモリに焦点を当てた。しかし,理科では視空間ワーキングメモリも大きく関係している。そこで,第四に視空間ワーキングメモリを集団で測定する方法を検討した。 これらの成果は,複数の学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
基礎研究だけでなく,研究協力者と協議し授業デザインを検討し,実践することができた。
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今後の研究の推進方策 |
理科学習における言語性ワーキングメモリと視空間ワーキングメモリの関連を分析する。更に,これまでの基礎研究および試行授業を再分析し,理科学習のユニバーサルデザインのデザイン原則を検討する。それらの成果は,学会等で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度,本年度の成果をもとに教材を開発する。その費用が当初予算より増額する必要があるため。
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次年度使用額の使用計画 |
複数の学校及び単元で授業実践を行う。そのための教材を購入する予定である。特に,ICTの活用を検討するために,タブレット等の購入が必要になる。
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