研究課題/領域番号 |
26590243
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研究機関 | 相愛大学 |
研究代表者 |
奥野 浩之 相愛大学, その他部局等, 講師 (80552067)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 憲法学習 / カリキュラム分析 / コンテンツ設計 / eラーニング |
研究実績の概要 |
26年度は憲法学習プログラムの開発に向けて、日本の中学校における憲法学習に関する先行研究を検討し、米国と日本の教科書、教材の収集、比較分析を行った。米国の教科書については、著作権上の問題からHoughton Mifflin Harcourt出版社のものしか収集できなかったが、Houghton Mifflin Harcourt出版の教科書は、アメリカ国内では、California、Florida、Georgia、Indiana、Louisiana、New York、North Carolina、Ohio、South Carolina、Tennessee、Texasなどの各州、主要都市を中心にアメリカの小・中・高校の30%以上が使用している教科書であるため、本教材を中心に日本の中学校公民的分野の教科書との比較分析を行った。また、憲法学習の現状に関して調査するため、亀岡市立育親中学校を訪問し、校長と社会科公民的分野の担当教員にインタビューを行った。亀岡市立育親中学校は、シェアの最も高い東京書籍の教科書を使用しており、授業研究にも精力的に取り組んでいることから、インタビュー先として選定した。さらに、全国社会科教育学会において最新の憲法学習の動向を調査し、現行の憲法学習に関する教育課程と教育方法における問題点を明らかにするよう努めた。プログラムのコンテンツ設計については、27年度から本格的に開始する予定であるが、既に憲法の基本原理に関するコンテンツ設計に着手している。コンテンツのeラーニング化と学習管理システムの構築についても専門業者との打ち合わせを開始している。27年度からのコンテンツのeラーニング化と学習管理システム構築のため、PC及び周辺機器といった自身のハード面の構築も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
26年度は「研究の目的」のうち、日本の憲法学習の現状を分析し、その問題点と改善方法について検討することを計画していたが、日米の教材の比較分析と中学校におけるインタビュー調査を通して、日本の憲法学習の問題点と改善方法について検討することができた。また、自身のハード面の構築を行い、憲法学習プログラムのコンテンツ設計にも着手することができた。従って、「研究の目的」を達成するため、1年目の研究計画は概ね順調に進展しているということができる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題を推進するため、27年度と28年度は憲法学習プログラムのコンテンツ設計に取り組み、それらをeラーニング化していく予定である。また、コンテンツを搭載するための学習管理システムの構築に向けて、専門業者との打ち合わせを重ねていく予定である。さらにそれらの研究成果を学会で発表し、論文として投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究費が申請時より減額されたため、中学校への現地調査を近隣の中学校に変更した。また、学会が愛媛で開催されたため、高速バスを使用することにより交通費を節約した。以上の理由で旅費を当初の予定よりも抑えたため、次年度使用額が生じている。
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次年度使用額の使用計画 |
研究費が申請時よりも減額されたため、26年度に買い控えた書籍を購入する費用に充てたいと考えている。
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