研究課題/領域番号 |
26600035
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
清水 洋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 無機機能材料研究部門, 研究員 (40357223)
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研究分担者 |
小廣 和哉 高知工科大学, 工学部, 教授 (60170370)
王 鵬宇 高知工科大学, 工学部, 講師 (60598184) [辞退]
大谷 政孝 高知工科大学, 工学部, 助教 (20585004)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 酸化チタン / 中空ナノ粒子 / 有機半導体 / 液晶性色素 / フタロシアニン / 超臨界 / ゾルーゲル反応 |
研究実績の概要 |
本研究は、光及び電子的機能の上で注目されて盛んに研究されてきた酸化チタンナノ粒子の高機能化を達成する一つの手段として、ワンポット反応で中空部の機能性有機材料を内包させた酸化チタンナノ粒子の合成手法を確立する目的で、分担研究者の小廣らの高温、高圧下での合成手法をベースに研究を行った。内包させる機能性有機材料として強い自己組織化性を有し、かつ可視光領域に強い光吸収を持つことに加えて高い両極性の電化輸送性を持つ、色素系液晶性有機半導体であるnon-peripheral型ヘキサヘキシルフタロシアニンを選択し、小廣らの合成法に直接的な適用を図り、ワンポットで液晶性フタロシアニンを内包した酸化チタンナノ粒子の合成に成功した。この合成反応で重要な役割を担うと考えられてきたフタル酸を、一部液晶性フタロシアニンのジカルボン酸誘導体に置き換えるなどより高い内包量の実現を目指した条件の検討も行い、酸化チタン粒ナノ粒子の中空部のみならず、外殻部分にある細孔にも液晶性フタロシニンを安定的に含んだナノ粒子の合成が可能であることを示唆する結果も得ることができた。一方、得られた液晶性フタロシアニン内包酸化チタンナノ粒子を市販の酸化チタンナノ粒子を用いる手法を適応して色素増感型太陽電池の試作を行った。結果的には膜厚等デバイスにおけるいくつかのパラメータの制御性が良好でなく、更に条件探索をする必要がある。
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